クリニック経営:資金借入できる範囲とは?

2014-11-25
 
 
公認会計士・税理士の木本です
 
本日は、節税策などではないのですが、クリニックの重要な経営問題として、借入金の調達限度を考えてみたいと思います
 
事業会社であれば、短期借入金と長期借入金に分かれて、その特性ごとに調達方法を考えることになります。さらに加えると、運転資金と設備資金として、それぞれの資金収支計画を見ながら、実際の申請を行うことになります
 
この点、事業会社は資金調達の考え方は、複雑になります
また、結果として、金融機関との取引関係についても交渉力をどのように維持するのかという点も考えなければならないので、単純ではありません
 
私が過去に在籍した外資系投資銀行では、上場企業向けに資金調達の提案を行っていたため、通常の銀行以外にも、社債マーケットや海外のマーケット・在庫ファイナンス・資本市場からの調達(通常の新株発行のみならず、転換社債なども含みます)も含めて提案アドバイスを行っていましたが、それからすると、中小企業やクリニックの場合は、ある程度手法を絞ることができるため、単純化して考えることができます
 
既に院長などはご存じのとおり、金融機関からの融資には、運転資金に関するものと設備投資に関するものがあります
 
さらに、運転資金に関するものについても、担保・連帯保証を付けるものと無担保・無保証のものがあります。
 
では、金融機関として考えることを以下に説明します
 
まず、設備投資資金ついてです。設備投資資金については、基本的に毎期適切に減価償却を行いながら、利益が確保できているのであれば、金融機関は、クリニックが借入金の返済原資を医業から獲得しているため、非常に安心します
 
これに対して、運転資金の借入は、判断が難しいところになります。これは、当たり前なのですが、設備資金として減価償却を行ったうえで利益が若干出ている状況だと、実際に運転資金の返済のための資金が殆どないことになります。そのため、貸付により回収不能になってしまうリスクを金融機関としては感じることになります
 
また、いわゆる自転車操業という状態は、借入金の返済のために借入金を新規で借り入れることを意味しています。この状態だと、今後の改革なしでは、追加の融資をすることは相当程度難しいと言わざるを得ません。さらに、減価償却費の計上が100%行われていない状況では、担保の価値(掛目を乗じたのちの価値)相当しか貸出ができない状況になってしまいます
 
当事務所で行う融資に関するアドバイスでは、決算書の分析を行い、キャッシュフロー分析を行いながら、将来の計画も考えて、銀行への説明などのストーリーを考えます。また、事業会社であれば、さらにそこからエクイティの調達の可否の検討も行います
 
クリニックの場合に難しいのは、事業承継が予定されていない場合は、現在の院長が働けるまでしか、借入を継続することができない可能性が高いという点です。この点は、事業会社であれば、永続的に続くことを前提としており、大きく異なる点かと思います
 
したがって、これらの点を払拭し、借入金の返済を適切に行うようなストーリーを事前に考えることが非常に重要になります
 
資金の調達については、十分金融に関する専門家からアドバイスをもらうことが必要です
 
当事務所では、適切に対応させていただきますので、お気軽にご相談ください
東京で会計顧問・税務顧問や、経営コンサルのことならお気軽にご相談ください。
Copyright(c) 2016 木本公認会計士税理士事務所 All Rights Reserved.