中小法人・中小企業者等とは?

2014-09-26
 
 
木本公認会計士税理士事務所 木本です
 
そろそろ、決算申告書の準備を考えている方も多いと思います。決算を考えるにあたっては、特に各種の税制上の恩典の有無を考えることが必要ですが、今回のコラムでは、そのための重要な基本単語である、「中小法人」・「中小企業者」等について整理したいと思います
 
税務上の恩典には、中小企業に関連したものが多いのですが、法人税法には「中小法人」と「中小企業者」の2通りの概念があります
 
中小法人とは、普通法人のうち1) 資本金(出資金)が1億円以下の法人、2) 資本(出資)のない法人をいい、また、中小法人等の用語を使うときは、中小法人のほか 1)公益法人等、2)協同組合等、3)人格のない社団等が含まれます
 
一方、中小企業者は、1)資本金(出資金)が1億円以下の法人(大規模法人の子会社等を除く)、2)資本(出資)のない法人で従業員数が1,000人以下の法人をいい、このほか農業協同組合等を含めて中小企業者等という用語を使う(措令27の4⑩)
 
なお、中小企業者の1)について、「大規模法人等の子会社等を除く」、という内容の正確な定義は、以下の通りです
・発行済み株式(出資)総数の1/2以上を同一の大規模法人に所有されている法人
・発行済み株式(出資)総数の2/3以上を複数の大規模法人に所有されている法人
 
 
さらに、中小企業者のうち資本金額が3,000万円以下の法人を特定中小企業者といいます
 
このほか、以下の要件を満たす企業のことを中小企業基本法に定める中小企業者といいます
1) 製造業で資本金3億円以下または従業員300人以下のもの
2) 卸売業で資本金1億円以下または従業員100人以下のもの
3) サービス業で資本金5,000万円以下または従業員50人以下のもの
 
上記の「中小法人」、「中小企業者」、「特定中小企業者」および「中小企業基本法に定める中小企業者」は、中小企業に対する税の恩典(特例)でよく使われています。適用対象かどうかの判断に対して重要ですので、再認識いただければと思います
 
これらを例示すると、以下の特例は「中小法人」を対象としています。
・法人税軽減税率(15%)
・同族会社における留保金課税の不適用
・欠損金の繰戻し還付制度の適用
・貸倒引当金の設定
・交際費課税における定額控除額(年800万円)の設定etc.
 
一方で、以下の特例は「中小企業者」を適用対象としています。
・30万円未満の少額減価償却資産の即時償却
・機械装置等の初年度特別償却
・試験研究費に対する税額控除との割増し
・雇用促進税制における税額控除の割増し etc
 
また、平成22年度改正におけるグループ法人税制の導入に伴い、「非中小法人」という定義もあります。これは、100%グループ内における大法人(資本金5億円以上)の子会社(資本金1億円以下)のことですが、その会社には上記の中小企業向け特例の一部が適用されません
 
以上が、中小法人と中小企業者に関するものになりますが、すべての基本的な適用の判断になりますので、再度理解を深めていただければと思います
 
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