医療法人の持分の払戻では注意を!

2014-12-03
 
 
 
公認会計士・税理士の木本です
 
ついに衆院選が始まりました。また、世界経済も変調をきたしているように思えます。
もちろん、米国の金融緩和の出口戦略への切り替えや欧州・日本・中国の金融緩和などが、混沌とした経済をさらに混沌とさせているようにも思えます
ただ、現状の状況が続く限り、ドル円は、円安に向かうと思いますし、資産効果だけで日本株は現状の水準を維持あるいはもう少し上昇する可能性を持っていると思います
 
さて、今回のコラムでは、病院・クリニックの方向けの、医療法人の組織移行時の準備として、一部社員の持分の払戻に関する税務上の論点となります
 
先日のコラムでも記載した通り、持分の定めのない医療法人への移行に関しては、移行計画の認定制度が、平成26年10月1日から法制度が施行しました。
また、それと合わせて、相続税・贈与税の納税猶予・免税制度もできました。この方法は、将来的には、究極の節税策になると思いますが、いくつかの点で注意しなければならない点があります
 
この移行により、もっとも多く選択されるであろう、基金拠出型医療法人です。
この基金拠出型医療法人への移行に際して、出資者が持分の一部を基金拠出する場合の処理は以下のようになります
①出資持分の払戻
②払戻額が、財産基本通達等の方法により時価評価し、払戻を実施
 
上記の、②の時にですが、当初の出資額を超えた場合、その超えた額(通常は、剰余金の額に持分比率を乗じた金額になります)は、「みなし配当」として出資者の所得税の課税対象になり、税金がかかります
この制度は、当初の出資額を超えた時価で払戻を行うということは、剰余金の払戻を行ったものと考えられるため、この超える部分は、配当とみなすして課税するという制度となります
 
相続税・贈与税については、猶予制度ができていますが、上記の部分は、所得税法で規定している部分になります。
 
なお、このみなし配当ですが、こちらは、例えば通常の事業法人でも、株主が事業法人に時価で買い取ってもらう場合で、当初の出資額を超えた時価で支払を受ける場合も同様の取扱いになります
 
さらに、この配当は、非上場会社の有価証券という位置づけになるため、分離課税ではありませんが、確定申告により配当控除を受けることはできます。また、医療法人側では、払戻に際して源泉徴収を行うことが必要ですので、注意してください

 

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