小規模クリニックは、措置法26条で節税する!

2014-10-17
 
 
公認会計士・税理士の木本です
 
そろそろ10月も後半に突入しました。来月あたりからは、そろそろ個人事業形態のクリニックや12月末決算のクリニックでは、決算申告書の準備をすると、来年の確定申告の時期が楽になると思います。
当事務所でも、早期顧問契約受付割引を行っています。ぜひ、ご活用ください
 
さて、今回は小規模クリニックでは、お馴染みの措置法26条です。まだ、開業初年度でこれからという方も含めまして、概要を再度説明します
 
措置法26条の適用は、通常の経費の積み上げよりは、節税に効くといわれてます。それは、実際の経費よりも、措置法26条で規定する概算経費率で算出した経費の方が実際の経費よりも多くなることが多いからです
 
今回は、この措置法26条を徹底的に解説します!!
 
まず、概算経費率は以下のようになります
 
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また、本条項については、他の事業所得に対する課税と比較して、優遇されているという社会認識があるため、その適用の取り扱いは非常に厳格かつ適正に行う必要があります。
元来、この規定は、医療を担う医療機関に対し、社会保険請求のなどの過度な事務負担や社会的に重要な役割を持っている点などを考慮して、特別な配慮を行っている条項だといえます。そのため、この特例を使うことに対しては、慎重に処理を行うことが要求されます(これは、当たり前の権利ではないという点は、ご理解ください)
なお、医療法人の場合は措置法67条になりますので、その点ご留意ください
 
適用のため条件
 
1.確定申告書に「措置法26条1項の規定により計算した」旨の記載を行う。
これは、絶対条件です。これが無いと、26条の適用はできませんので、十分な認識が必要かと思います
 
2.適用対象者ですが、個人事業主形態で、社会保険診療報酬が5,000万円以下であり、かつ、医業あるいは歯科医業の収入の総額が7,000万円以下である事業者となります
なお、この収入総額が7,000万円以下の場合は、社会保険診療報酬が5,000万円以下であっても、措置法26条(67条)は適用できません。この点は十分注意してください
その理由ですが、平成25年改正で入った事項ですので、個人所得税は、平成26年分以後から(まさに今年からです!!)適用、法人の場合は、25年4月1日以降開始する事業年度となります。そのため、特に個人事業主形態の方は、収入の見込を立てて、7,000万円以下がどうかを確認することを強くお勧めします
 
また、当該概算経費率を利用する場合も、社会保険診療報酬以外の自由診療分などについては、この算出の範囲外となります
そのため、さらに、歯科の場合は、保険収入と自費収入に対応する部分が明確な経費は極力区分することで、結果として所得計算上有利になる場合があります。この点、技工所からの請求を保険収入と自費収入に区分してもらう(もちろん、技工所を分けることでもOKです)などの対応が必要かと思います
 
実際の経費按分の方法
 
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上図のように、自由診療等の費用として個別に算出された費用は、社会保険診療報酬との按分計算から除外されます。これは、結果的に自由診療等の収入に対して配分率100%となっていると考えることができます。この点が、節税として重要かと思います
 
本条項は、毎年見直しの議論が出て、改正が繰り返されています。今後もそのようなことが起こりうるとは思いますが、医療関係者にとっては、非常に重要な特例ですので、実際の処理などを念頭に日々の細かな処理を着実に行っていただければと思います

 

 

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