役員給与を損金算入するための要件とは?

2014-09-08
 
木本公認会計士税理士事務所の木本です
 
前回は、役員給与に関する役員の範囲について説明しましたが、今回は役員に支払った役員給与の税務上の取扱いについて、ご説明します
 
役員に対して給与を支払うのは、労働役務に対する対価であることから損金に算入されるのは、当然のことのように思われますが、法人税法上は特定の要件を満たす役員給与のみを損金算入することができます
 
これは、同族会社等であれば、役員の給与決定を恣意的に行うことができ、利益操作の温床になってしまうため、このような取扱いになっています
また、当然、法外役員給与を支払う場合も、認められません。そのため、要件とその要件を実態的に満たしているかどうかが問題となります
税務調査では、よく、それが社会通念上過大な額かどうかなどについて、指摘事項としてあげられることが多いようです
 
 
 
特定の要件については、下記のようなものになります
1)定期同額給与
これは、株主総会で決定した給与を各期間に一月以下の一定期間に同額支給する方法です。したがって、給与水準の改定時期は、定時株主総会の開催されるタイミングとなります
また、年1回、2回の非常勤役員への給与は、1月以下の一定期間ごとに該当しないため、損金に算入されません
 
2)事前確定届出
これは、役員の職務に就き、確定額を支給する旨の定めに基づいて支給する給与で所轄税務署長に対して所定の届出を行う必要のあるものです。
 
3)利益連動給与
利益連動給与は、会社法上の利益連動による役員報酬に対応するものです。こちらは、公開企業を前提としており、中小企業や同族会社を想定したものではありません
ただし、上記の要件を満たしたとしても、1) 不正経理により支給したもの、2) 給与支給額のうち不相当に高額な部分、については、損金に算入することができません
この考え方は、役員給与のみならず、退職給与・特殊関係使用人に対する給与・退職給与ともに共通するものになります
 
 
役員給与は、通常の事業法人であれば取締役・監査役や同族関係者、また、医療法人の場合は、理事・監事や同族関係者などが該当するものと考えられます。
 
役員給与では、常に税務調査のことを考えながら、慎重に対応することが必要になります
したがって、労働役務の対価としてして支払っているのだからという理由だけでは、損金に算入することができない可能性があるということをご理解いただくことが重要だと考えます
 
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