持分の定めのある医療法人の今後について

2014-10-07
 
 
木本公認会計士税理士事務所 木本です
 
さて、今回のコラムでは、持分の定めのある医療法人の今後の選択肢について、制度概要を説明します
この点は、今後の医療機関の事業承継や相続税等の対策など、種々の場面で重要になります。また、それぞれの法人の特質と経営のガバナンスの考え方を整理して、適切な法人を選択することが重要と考えます。
 
過去のおさらいになりますが、平成18年度の第5次医療改革により、平成19年4月より持分の定めのある医療法人の設立ができなくなり、代わりに非営利性で公益性の高い「社会医療法人」と、拠出者の持分は拠出額を限度とされる拠出型医療法人との2つの新たな制度ができました
 
改正前と現行の医療法人の内容については、以下の通りです
 
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上図の通り、特定医療法人、財団医療法人、持ち分の定めのない社団医療法人はそのまま存続しますが、日本の医療法人の大勢を占める持分の定めのある社団医療法人は、経過措置経過後に拠出型医療法人あるいは都道府県の認可を取ることにより、社会医療法人への移行が想定されます
 
この取扱いの差異については、医療法の法改正の趣旨が、医療法人の経営基盤を強化し、元来の医療機関の公共性を確保するための改正であり、当該趣旨に沿ってそれぞれの法人の取扱いが異なっています
特定医療法人については、もともと医療法ではなく租税特別措置法における税制上の優遇措置であることから、医療法の改正とは関係がないため、この改正後もそのまま残っています。もちろん、将来的な制度変更の可能性はあります
特別医療法人は、平成24年3月に廃止され、社会医療法人へ移行しました
財団医療法人と社団医療法人のうちの持分の定めのないものについては、制度趣旨に適っているため、そのまま存続しています
 
最後に、日本の医療法人の大勢を占める「社団医療法人のうちの持分の定めのあるもの」及び「出資額限度法人」については、第5次医業改革の制度趣旨に適っていないため、平成19年4月以降は、これらの法人の設立ができなくなり、現状の法人についても経過措置医療法人として、将来的に他の法人(基金拠出型医療法人)に移行することが要請されています
 
今後は、納税猶予・免除制度なども考慮に入れて、事業承継と承継後のガバナンス医療法人の社会性を考慮した移行計画を考慮することが重要です。
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