病医院クリニックの相続税・贈与税「節税のすゝめ」

2014-11-04
 
 

公認会計士・税理士の木本です

 
前回のコラムでは、節税の全体像(主なもの)を説明しました。もちろん、MS法人や消費税に関する選択の問題など他の議論もありますが、オーソドックスなポイントをご説明しました
 
今回は、相続税・贈与税の節税の全体イメージとなります
 
こちらは、個人事業形態か医療法人によって異なります。もちろん、相続税・贈与税の節税の一つの方法として、個人事業形態から医療法人への移行という選択肢もあります。さらに、各病院・クリニックの財産の状況、損益状況、医業承継の後継者の有無、家族構成、最終的な財産として手元に残す金額など、かなり変数が増えてしまいます
 
そのため、一概にこれが節税ですとは言いにくいのですが、通常のケースで想定されるようなことをいくつか記載させていただきます。そのため、大きくは下記のようになります
 
1.個人事業形態
個人事業形態のままの相続ということであれば、根本的なところで通常の個人の相続税・贈与税と同様の問題になります
① 金融資産については、贈与や生命保険を利用することを検討する必要があります
② 居宅利用している家屋については、小規模土地の特例などの利用可能性などを検討することにより、節税の可能性を検討する必要があります
③ クリニックにかかわる資産についても、当該資産価値を評価下げできる可能性があるかを検討する必要があります
④ 最後に、個人事業から持ち分の定めのない医療法人への移行を検討する必要があります。当事務所でも移行に関する様々なシミュレーションを行っております。単純に、相続税等が抑えられても、医業遂行のためのコスト増加などに直面します。そのため、総合的かつ慎重に判断することが必要になります
 
2.持分の定めのある医療法人
持分の定めのある医療法人は、みなさんもご承知の通り、平成19年4月以降から経過措置法人として、その存在を認められています。持分の定めのある医療法人においては、その持分の評価方法が問題となりますが、根本的には、剰余金も含めた金額で評価することになります。したがって、この場合には、以下に剰余金を減少させるかということになりますが、この方法については、ある程度限界があることも事実です(事業法人と異なり、出資持分の評価方法に制限があるためです)
そこで、次の策としては、持分の定めのない医療法人への移行を前提とした、認定医療法人の申請と認可を取得することにより、相続税・贈与税の納税猶予及び免除を受けることを検討することになると思います。ただし、持ち分の定めのない医業法人への移行は、必ずしも最良の結果をもたらすものではありません
特に、移行後の医療法人のガバナンスという面から、開業家がそのまま実権を法的に握るということが形式的にできなくなります。これは、医療法人の
公共性という面との整合性から法改正ですが、その点については、何らかの対策が必要となります
当事務所では、開業家の意思を反映した形で、相続税・贈与税を節税する方策を確保することが必要であると考え、種々のシナリオをご提案させていただきながら、最終的なスキームを確立していくという方法を採用しています
 
3.持分の定めのない医療法人
持分の定めのない医療法人は、非常に方法が単純になりますので、本コラムでは割愛させていただきます
 
以上の通り、相続税・贈与税の節税のすゝめとして、検討点や当事務所の対応姿勢を記載しました。内容について不明であったり、追加でご質問等をある場合は、お気軽にご連絡いただければと思います
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