病医院・クリニックの医業承継対策としての移行計画について

2014-10-10
 
 
木本公認会計士税理士事務所 木本です
 
いよいよ今月から「医業継続にかかる相続税・贈与税の納税猶予・免除制度」が施行しました。この制度は、持分のある医療法人である病医院・クリニック(経過措置医療法人)の医業の継続をスムースに行うために、これまでの出資持分の放棄が前提ですが、相続税・贈与税を免除するものになります
もちろん、放棄するといっても、財産的価値が0になるわけではないため、開業家の資産を守りつつ、最終的に相続税・贈与税の免除を受けるという点では、非常に有効な節税策だと思います
 
さて、この制度を利用する前提が、厚生労働大臣からの「持分の定めのない医医療法人」への移行計画の認定です
 
認定を受けるためには、当該移行計画を十分に検討することが必要になります。以下が認定計画の概要になります
  1. 新医療法人であって、次に掲げる医療法人のうち移行をしようとするもの
    a) 社会医療法人(医療法42の2①)
    b)  特定医療法人(措置法67の2①)
    c)  基金拠出型医療法人
    d)  a)~c)以外の医療法人
  2. 移行に向けた取組の内容
  3. 移行に向けた検討の体制
  4. 移行の期限(認定された後3年以内)
  5. その他厚生労働省令で定めた事項
また、この上記のような移行のための計画のみならず、下記のような添付資料が必要となります
  1. 定款
  2. 出資者名簿(各出資者の氏名又は名称及び住所、出資額並びに持分の放棄の見込みを記載した書類)
  3. その他厚生労働省令で定める書類
以上のような形で、認定計画を策定し、定款変更に関する社員総会の決議後、添付書類とともに、認定計画厚生労働大臣(具体的には地方厚生局)に提出します。認定の期間は、医療介護総合確保促進法の施行の日から起算して3年以内にできます。平成26年10月1日~平成29年9月30日までがその申請期間になります
 
その後、認定の可否になりますが、その際の厚生労働大臣による計画認定ポイントは、以下のようなものになります。
  1. 移行計画がその申請をする経過措置医療法人の社員総会において議決されたものであること
  2. 移行計画が新医療法人への移行をするために有効かつ適切なものであること
  3. 移行計画に記載された移行の期限が厚生労働大臣の認定の日から記載して3年を超えない範囲内のものであること
上記のようなポイントであることから、基本的には、社員の持分放棄の具体的な方法と新法人への移行に関する手続き的な面や実務上の課題をクリアした現実的な計画を立てることが重要かと思います
 
 
相続がすでに発生している場合は、相続税の納税猶予の適用を受けるには、相続税の申告前に認定を受けることが必要になります。そのため、具体的には、相続開始後、10か月後の応答日までに認定を受けることが必要となります。これは、すでに相続が開始している人にとっても本制度の利用ができるという点では、有用な制度だと考えます
 
以上のように、経過措置医療法人の相続人・被受贈者にとっての医業承継を円滑に進めながら、節税を実現するために、認定医療法人になることは重要であると考えます。当事務所でも、当該認定取得のためのサポートを積極的にさせていただきます
 
まずは、無料相談にご連絡ください
東京で会計顧問・税務顧問や、経営コンサルのことならお気軽にご相談ください。
Copyright(c) 2016 木本公認会計士税理士事務所 All Rights Reserved.