研究開発用設備は、生産性向上設備投資促進税制の対象ですか?

2014-09-25
 
 
木本公認会計士税理士事務所 木本です
本日のコラムでは、特に中小企業に注目が高いと思われる制度、生産性向上設備投資促進税制の各論について、質問がありましたので解説します
 
生産性向上設備投資促進税制については、当事務所のコラムにも以前(8月21日、8月28日)触れましたが、簡単に利点をまとめると以下のような制度となります
 
2014y09m25d_130556398
 
 
また、対象となる資産は、通常であればすでに事業の用に供している資産であり、実際の生産性向上に資する資産です(A類型およびB類型ともに。詳細は下表)
 
2014y09m25d_144714605
 
 
本コラムでは、研究用資産の取扱いについて、説明していきます
今回の生産性向上設備投資促進税制では、あくまでも対象資産は、上記のような生産に直接供する資産であり、本店の建物などは明確に除外されていますが、研究開発設備は適用対象外という取扱いにはなっていません。したがって、上表のような要件を満たせば、研究開発用設備も適用対象となりうるということになります
 
通常は、研究開発資産の減価償却費が試験研究費として税額控除の対象となるかという点、検討することになると思います。
しかし、もし、研究用設備が、生産性向上設備に該当する場合は、試験研究費に関する税額控除に加えて、取得価格の5%(一部3%)の税額控除をとることにより、節税することができる可能性があるという点です
 
では、実際に該当する可能性を考えてみましょう。研究開発には、基礎研究から応用研究、あるいは工業化研究など種々の目的があります。このうち、基礎研究として行うもので該当するものを探すのは困難となる可能性が高いと思われます
 
一方、応用研究や工業化研究などで、具体的に、生産に関するパイロットテスト的な設備で、研究後には実際のラインに投入されることが見えている設備については、上表のような条件を満たす可能性があり、当該措置法の適用対象となると考えられます
 
実際の適用の可否の検討を行うとすれば、
 
1. 生産等設備を構成する機械装置,工具,器具備品,建物,建物附属設備,構築物,ソフトウエアのうち生産性向上設備等に該当し,さらに一定の金額基準を満たしたもの(特定生産性向上設備等)は、対象となるということになります。
 
2. その時の基準としては、生産性向上設備等には,A類型と呼ばれる「先端設備」とB類型と呼ばれる「生産ラインやオペレーションの改善に資する設備」の2種類があり,A類型は最新モデルなど設備自体の性能等を要件としており,B類型は投資利益率が要件とされる。したがって,投資利益を生み出すのが難しい研究開発用設備は,A類型であれば要件を満たすことができる。
 
したがって、研究用資産だからと言って、生産性向上設備投資促進税制の対象にならないという判断はなく、慎重に対応すべき事項であると考えます
 
東京で会計顧問・税務顧問や、経営コンサルのことならお気軽にご相談ください。
Copyright(c) 2016 木本公認会計士税理士事務所 All Rights Reserved.