税務上の役員給与には注意が必要です(「役員の範囲」編)

2014-09-05

 
 
木本公認会計士税理士事務所の木本です
今回は、複雑な役員給与についてです。税務上は、役員給与の取扱いは、非常に複雑でご説明しておきたいと思います
なお、説明の都合上、今回のコラムでは役員の範囲の説明を行い、次回以降で役員給与の内容について説明したいと思います
 
 
税務上は、役員給与には、退職給与、ストックオプション、使用人兼務役員に対して支給する使用人部分の給与などは、含まれません。
また、税務上の役員と使用人区分は、会社法の区分や職制上の区分とは異なります
職制上は、役員ではないケースであっても、税務上は、役員に認定されるケースもあります。役員給与の難しい点は、使用人に対する給与であれば、支払った期に全額損金算入されるのに対して、役員給与の場合は、支払ったとしても全額が損金とすることができるわけではない点です。
税務調査でも重点項目とされていますので、ご注意ください
 
法人税では、以下の図のように役員の範囲を定めています
 
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職務上、取締役、執行役、理事、会計参与、監査役および監事等については、会社法やその他関係する法律上の役員として選任されているかどうかを形式的に判定します
 
使用人以外の者には、相談役、顧問などが含まれます。また、経営に従事しているかどうかは、実態上その法人内における地位、職務とうから見て、他の役員と同様に実質的に法人の経営に従事していると認められる場合は、「みなし役員」として「法人税法上の役員」に該当します。
よく、取締役や理事を引退しているから、先代の相談役あるいは顧問の給与は、役員給与に該当しないと思われている方がいますが、税務上は大変危険ですので、十分ご注意ください
税務調査の重点項目です!
 
使用人のうち、「同族会社の使用人」とは、同族会社の株主であり、かつ、重要な株主グループに位置している使用人を言います。具体的には、以下のようになります
 
1) 同族会社の株主グループを所有割合順に並べた場合
   その使用人が以下のa)~c)のいずれかのグループに属する場合
 a) 所有割合50%超の1位株主グループ
 b) 1位+2位の株主グループ>50%、かつ、1位株主グループ<50% である場合の1位あるいは2位の株主グループ
 c) 1位+2位+3位の株主グループ>50%、かつ、1位+2位<50% である場合の1位から3位の株主グループ
 
2) その使用人が属する株主グループの所有割合が10%を超えている場合
 
3) その使用人の所有割合が5%を超えていること。この場合の所有割合には、イ)その配偶者、ロ)その使用人とその配偶者の株式の所有割合が50%超である他の会社、の所有割合を含みます
 
なお、株主グループには、個人だけではなく、法人も含みます。
イ)株主等の親族
ロ)株主等とまだ婚姻の届出をしないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者
ハ)株主等(個人である株主等に限る)の使用人
ニ)上記以外の者で株主等から受ける金銭その他の資産によって生計を維持しているもの
ホ)ロ)からニ)までに掲げる者と生計を一つにしている者の親族
へ)その株主等の所有割合が50%超などの一定の要件を備えた特殊関係法人
 
 
以上の通りとなりますが、基本的には、同族会社の場合には十分な備えが必要となります
 
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