経過措置医療法人の移行先の法人の有力候補

2014-12-15
 
 
公認会計士・税理士の木本です
 
選挙が終わり自民党圧勝となりました
もちろん、いろいろな感想は皆さんお持ちだと思いますが、個人的には状況を受け入れながら、自分の職務として実施可能なことは何かを考えながら、業務上の必要なことを行い、社会貢献をしていくことを考えております
 
さて、経過措置法人が「持分の定めのない法人」に移行する場合、多くの経過措置医療法人が移行するパターンとして、「基金拠出型医療法人」が挙げられます。その理由について、今回は説明したいと思います
 
この問題は、このコラムでも何回か触れていますが、平成19年4月以降の第5次医療制度改革において、「持分の定めのある医療法人」の設立ができなくなり、既存の「持分の定めのある医療法人」は「経過措置医療法人」として、将来的に「持分の定めのない医療法人」への変更を求められています
この際に、既存の「持分の定めのある医療法人」が移行する場合に想定される法人としては、基金拠出型医療法人が多くなるものと想定されています
 
基金拠出型医療法人とは、医療法人に現状の持分等をすべて放棄するものではなく、持分の価値の一部あるいはそれを超える金額の基金を拠出し、医療法人の運営を行っていくこととなります
 
従来の「持分の定めのある医療法人」と「基金拠出型医療法人」との差異は、開業家として、「出資」を持つのか、それとも「基金を拠出」するだけなのかという点が差異となります
 
出資は、いわゆる法人の意思決定上の議決権と、法人の純資産等の増加に伴い、財産的な価値も増大する特徴を有する財産権の2つを保有します
この点は、通常の株式会社などの会社の出資と同様に考えることができます
 
出資は、当初の拠出が100万円でも、過去の利益の蓄積(合計額)が5億円あれば、5億1万円で評価することになります
 
これに対して、基金の場合は、当初の拠出が100万円であれば、将来利益が蓄積されたとしても、100万円の財産価値しかありません。さらに、基金の場合は、議決権などもありません
 
そのため、基金とは、財産権のみを保有するものと理解していただくとわかりやすいと思います
 
また、なぜ基金拠出型医療法人への移行が多くなるのかという点については、それ以外の方法だと、現在の経過措置医療法人に対する出資持分を全額財産的にも放棄する必要があるのに対して、基金拠出型では、出資者として財産権はある程度確保できるというメリットがあります
 
この点は、開業家として病院・クリニックを大切に思えば、財産的にある程度ガバナンスを働かせることができる基金拠出型の方が経営上も安心だと思います
 
以上の点から、経過措置医療法人の移行先として、基金拠出型医療法人が多いのは、理解いただけたかと思います
 
しかし、基金拠出型医療法人への移行には、税務上の問題もはらんでいます。この点は、次回のコラムでご説明します
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