MS法人で設備投資をすると・・・

2014-11-08
 
 
公認会計士・税理士の木本です
 
今回のコラムは、消費税のお話になりますが、MS法人を利用するケースを想定しています。
 
病院クリニックの設備投資において、この設備投資をMS法人で購入して、当該設備を医療法人等に貸与する方法を考えているます
 
このスキームを考える出発点は、「医療法人等の収入の多くが非課税取引であることから、医療法人等で仕入れ税額控除がほとんどできず、結果として、設備購入時に支払った仮払消費税の還付が受けられなくなる」という点です
 
このような欠点を補てんするために、「MS法人が設備を購入し、医療法人に賃貸する」ことにより、MS法人では、賃貸収入(消費税は課税)と設備の減価償却費などが費用として発生しますが、収入のほとんどが課税取引であれば、消費税の観点からは、設備購入にかかる全額に対する消費税がすべて仕入税額控除として扱われるため、設備導入時は相当大きな消費税の還付が受けられます
 
これは、MS法人の規模にもよるのですが、このメリットを受けるには、
① ほとんどが該当する取引のみである場合は、いったん免税事業者から課税事業者になり、消費税の還付を受けます
② いったん課税事業者になった場合、2年間の強制期間を経て(MS法人の売上高が1000万円以下である場合)、免税事業者に戻ることができます。
これは、初年度以降は、消費税の観点からは、賃貸収入にかかるものが大半であり、仮払い消費税がほとんど発生しません。そのため、そのまま課税事業者とした場合は、消費税の納税が増えてしますためです(ただし、平成22年改正において、調整対象固定資産に関する取扱いができたため、留意が必要です)
 
さらに、消費税とは異なり、今期のように生産性向上設備投資促進税制などによる税額控除を考えると、MS法人でその恩恵を受けることはできないため、結果的に、医療法人とMS法人で所有権移転外リース取引の形にすることで、税額控除をとることとなります
 
ご存知の通り、医療法人での当該制度のメリットは、通常の固定資産購入取引とは異なりますので、その点を考慮して、慎重に判断することが必要かと思います
 
今回の議論は、相当程度複雑な議論いなっているため、なかなか理解しがたい部分があると思います
 
ただ、現状の状態であれば、納税側にとっては種々の成長戦略の一環としての税制上の恩恵があるため、全体として詳細な税務シミュレーションを行うことが必要かと思います
 
当事務所では、種々の方策を利用した結果を利用することによるシミュレーションを行い、スキーム提案をさせていただきます。また、単純なスキーム提案だけではなく、MS法人については、その実体性も含めてご提案することが必要かと思います。この点もご理解いただければと思います
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